古銭買取前のお手入れは磨きすぎに注意

古銭買取で高く売りたいからといって、売る前にピカピカに磨きすぎてしまうのは注意が必要です。
普通の革製品や毛皮などであれば、売る前に少しでも元の状態に近づくように手入れしておくと、査定額がアップします。
しかし、古銭は古さも価値に含まれているので、お手入れしすぎてピカピカになってしまうと、かえって値打ちが下がってしまうこともあります。

古銭の正しい洗浄の仕方

せっかく綺麗に磨き上げたと思ったら、それが仇になってしまうなんて悲しいですよね。
売る前の万能な方法は、何もしないことです。古いものをそのまま古いまま味わうのが、一番いいです。

しかし、あまりにも汚れがひどい場合や綺麗に掃除したいという場合には、超音波洗浄機を使うといいでしょう。メガネ屋さんでメガネを洗ってくれるやつです。
これは家庭用の洗浄機も販売されているので、この中に中性洗剤と水を少し入れて洗います。

多少の汚れであればこれで綺麗になります。洗った後は柔らかい布で水分を押し拭きするように拭き取って、風通しのいい場所で乾かします。
この方法であれば古銭に傷をつけなくて済みます。
また、洗うとどうしても水分がついてしまうので、再び密閉した時にそこから劣化してしまうことが多いです。できるだけ水分を避けて、素材ごとに保管するのがポイントです。

銀貨の洗浄の仕方

銀貨はシルバー製品を磨くクリーナーを使ったり、プラスチック性の消しゴムでこする方法があります。歯磨き粉やタバスコで汚れを落とす方法もありますが、その際にはメガネ拭きなどの目の細かい柔らかい布で磨くようにしましょう。
銅は緑青汚れはしぶといです。これには酢+塩or醤油などの調味料につけてから磨くと綺麗になります。他にもレモン汁、トイレ用酸性洗剤などでも汚れを落とすことができます。

ただし、酸性のものを使うと表面が溶けてしまうので、価値を落としてしまう可能性が高いです。
酸性の洗剤などを使った後は、綺麗に洗い流すために鍋で煮沸しましょう。この方法もまた古銭を傷めてしまう可能性が高いですが、どうしても綺麗にしたい場合には使えます。

磨き過ぎには注意が必要

古銭買取の業界では、どんなに汚れていてもそのまま鑑定するのが常識です。基本的には、何もしないで鑑定に出したほうが安全です。素人判断で下手に磨いてしまうよりも、そのまま査定してもらったほうが価値を落とさずに済む可能性が高いです。
汚れていると洗いたくなるかもしれませんが、買取してもらうならば下手に磨かないほうがいいでしょう。磨きすぎて表面に傷がつくと買取額が下がってしまう可能性もあります。
業者は販売に支障が出る汚れなら綺麗にする技術を持っています。その技術代の分多少買取額が下がる可能性はありますが、下手に磨いてしまって価値を落としてしまうほうが損をする可能性が高いので、できれば何もせずに査定してもらうようにしましょう。
綺麗に磨けばそれだけ価値が上がるという性質のものではないので、気をつけましょう。

<古銭の正しい保管方法

古銭の買取額を少しでも高くしてもらうためには、保管状態にも気をつけることがポイントです。
古びている古銭を、無闇に洗浄するのは価値を落としてしまうことになりますが、それ以上劣化させないようにすることは大切です。
ポイントは、湿気に弱いので密封できるケースやビニール袋に入れて保管するといいです。また、塩分に弱いので、汗をかいた手でベタベタ触らないようにしましょう。鑑定士が使っているような絹の手袋をつけて取り扱うのが一番安心です。もちろん軍手でもいいですが、少しでも傷をつけたくないというのであれば、グッズにはこだわったほうがいいでしょう。

異素材が触れ合ってしまうと、そこから錆が移ってしまうことがあるので、古銭の素材ごとに分けて保存するようにします。特に銅の緑青は汚れが移りやすいので注意が必要です。
大量ではないならば、コレクターが使うような一枚ずつ保存できるコレクターケースに収納しておくといいです。
大量ならば前述のように密封ケースやビニール袋を用意して入れておきましょう。

また、湿気を逃がす意味で、たまに風通しの良い場所に干してあげたほうがいいです。直射日光によって変質する恐れがあるので、陰干しにしてあげるといいでしょう。
定期的に、天気のいい日に風通しのいい場所に陰干ししてあげれば、湿気対策になります。

また、素材ごとに分けるといっても、中には繊細な形の古銭もあるので、そういうものは別に分けておいたほうが安心です。
頑丈で大量にあるような古銭はまとめて、繊細なものはさらに別に分けておくと傷つくのを防ぐことができます。
保管状態を考える時に参考になるのが、博物館の展示ケースです。湿気が入らないように密封してあったり、除湿のために除湿剤が置いてあることがあります。
倉庫などで保管するとどうしても劣化しやすくなってしまうので、売るつもりであれば環境のいい場所を選んで置いておいたほうがいいでしょう。